カテゴリ移転 ~重い話

「Bleumer’s Diary 詮無きことを II」開始に伴い、「重い話」カテゴリは今後「II」へ移転いたします。
移転先はこちらです。
 
2010年3月以前の記事はこちらから。
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次は蓮舫総理大臣ですか

 菅直人民主党代表が第94代内閣総理大臣に指名されて4日が経ち、ようやく今日新内閣が発足します。
 良かったですな、この4日の間に危機的状況が起こらなくて。もし何かあったら、いろいろ大変でしたよ(前内閣が対処するが、責任者不在に近い状態なので迅速な対応は難しかった)。
 で、その新内閣の陣容はほとんど変わりませんでした。岡田克也外務大臣ほか11人が再任。前任者が罷免された消費者少子化担当大臣職は分割されて、荒井聡国家戦略担当相が消費者行政、玄葉光一郎政調会長が少子化担当相を兼務するというややこしい形に。また、口蹄疫禍で批判の強かった赤松広隆農林水産大臣は事実上辞任して山田正彦副大臣を昇格させる“とかげのしっぽ切り”、“剛腕”が退いた党幹事長職には枝野幸男行政刷新担当相をあてる“小沢体制への報復”みたいな人事となりました。あと、「事業仕分け」で名を上げた蓮舫参院議員を行政刷新相に起用して“目玉”にしたいようですな。ふーん、これをやるために4日もの“政治空白”が必要なんですか。大変なんですねぇ、組閣って。自民党政権では、どんなに大変でもこんな長い空白は作らなかったんですけどねぇ。
 とはいえ、今回の菅新内閣、私みたいに新内閣に期待しない人は3割ちょっと程度だそうで、期待する国民は6割にも上るようですな。過半数を大きく超えてますよ……凄いもんですね。「内閣支持率」となると多少違ってくるかもしれませんけど、首相替えるだけでここまで期待値が上がるとは。それも、前の内閣で副総理だった人を昇格しただけなんですがねぇ。おめでとうございます、民主党の皆さん。交代劇、大成功ですよ~w。このまま参議院選挙にもちこめれば、大勝利かもしれませんね~w
 
 こんなに簡単に期待値(支持率)を回復できるのなら、もう、日本国の首相なんて、何かある度にぽんぽんと取っ替えていけばいいと思います。
 菅さんには参院選でそれなりの結果を残してもらってですな、政権を維持できたら秋の臨時国会で来年からの消費税を一気に25%ぐらいまで引き上げてもらえばいいんじゃないでしょうか。もちろんそんなことすれば支持率は急落するでしょうけど、大丈夫ですよ。支持率20%割り込んだら、次は蓮舫総理大臣なんてどうですかね?史上初の女性首相、史上初の参議院議員首相(憲法上問題は少なくないけど、明確に違憲違法ではないので、なれないわけではない)と話題性十分ですから、国民の支持率なんて一気に回復です。で、台湾の血を引く方なので、民主党の悲願である東アジア共同体設立を一気に進めてですな(もちろん国民投票なんて抜きで条約を締結し、さっさと設立しちゃえばよし)、定住外国人にも参政権与えて……ええ、もう、どんどんやっちゃえばいいんじゃないですか。反対意見なんて、またまた首相替えちゃえばいちころですよ。菅体制下で一時的に人気が落ちたとしても、清新そうな枝野さんだったら半年も表舞台から消えてれば何の問題もないでしょうから、枝野総理大臣にでもして……以下、ループ。半年に1回ぐらい“政治ショー”が楽しめるんだし、マスコミはもちろん国民の多数はめでたしめでたしでしょう。
 おおっ、これならいくらでも“新しい日本”になるなぁ。そのうち、国旗が真っ赤っかになってるかもしれないけど、いいんじゃないですか。案外、喜んで国旗を掲げる人が増えるかもしれませんよ?公立校とか。
 
 民主主義の国ですから、日本は。その政策を支持する人の方が多いのであれば、どんなことだってできてしまいます。それがどんなに愚かなことだとしても、それを選んだのは、主権者たる国民ですから。
 憲法上多数決で何でもできるわけじゃないって説もあるんですけど、そんな反対意見は封殺しちゃえば済みますから。民主党が推進する人権侵害救済法ってのを成立させておけば、鬼に金棒。合法的にどうとでもできてしまいます(あの法律があったら、反対意見を言う奴は「この人は人権を侵害した」とでもして簡単に社会から排除できるんですよ。私なんかは優先的に排除されるのでしょうね)。
 国民の過半数以上が支持するってことは、そういうことなんですよ。
 
 菅内閣の期待値の高さにびびって野党は「解散総選挙」と言わなくなったみたいですし、本当にどうしようもない国ですけどね、この国は……国民1人1人が安易に追認したりせず、日本という国の政治のことをしっかり考えないと、あったはずの「当たり前の未来」さえ失ってしまうかもしれませんよ。

第94代内閣総理大臣指名

 今日午前、民主党は両院議員総会で菅直人副総理兼財務相を新代表に選出。午後には衆参両院で菅直人新代表が第94代内閣総理大臣に指名されました。ただ、組閣に時間をかけるためか、新内閣の発足は来週に持ち越しとなりました。
 菅さんですか……副総理が総理大臣に昇格したわけですな。「次は菅」って、前々から言われていた通りになりました。で、組閣に時間をかけるってことは、「“参院選挙管理内閣”にする気はないし、衆院の解散総選挙なんてもってのほかである」という民主党の意思表示なのでしょうかね。
 さて、今回の新総理大臣選出に、我々国民はほぼ関わっていません。民主党の国会議員が勝手に党の代表を決め、国会で首班指名されただけです。こういうのって同様にして選出された安倍内閣以降さんざん非難されてきましたが、今回はどうなんでしょう。国民は、また非難するのでしょうか。それとも、何も言わないんでしょうか。
 新内閣が発足すれば、どんな陣容だろうと内閣支持率はある程度戻ると思います。「鳩山or小沢はイヤだけど、民主党は支持している」って人は今も少なくないでしょうからね。しかし、20%を切る切らないってところだった支持率が40%を超えるようなところまで戻り、参院選で盛り返すようなことになったら……民主党、というか“剛腕”さんの思うつぼですな。民主党はマスコミを通じてとにかく「新体制に“剛腕”は無関係」って見せかけてますけど、“剛腕”さんって、こんなことぐらいで素直に身を引くような人じゃないですから。裏でしっかり操ってますよ、間違いなく(鳩山首相が相討ちにした?仮に鳩山さんが「幹事長を辞任して欲しい」と申し出ていのだとしても、それさえあの人の手の上で踊ってただけです、結局のところ。けど、「“剛腕”は嫌い」という人に限ってそういう所には目が行かず、あの人を見くびってしまうんですよね。不思議で仕方ないですよ)。
 にもかかわらず、この程度の猿芝居に騙される人ばかりだとしたら、「日本って、もうどうしようもないんだな」って思います。そもそも、今回の混乱だって、本当に悪いのは民主党そのものなのに、“剛腕”さんとか鳩山首相個人の責任にすり替えられてしまったことすら気付いてない人、多そうですしねぇ。毎度毎度裏で操れる人たちの思惑通りにしか報じないマスコミも悪いのですが……主権者たる我々国民1人1人が政治についてしっかり考えていかないと、日本の政治が良くなることはありませんよ。
 今度の菅内閣をあっさり追認してしまえば、消費税をどかーんと上げるのも、年金を払わなくすることも、国債償還のために郵便貯金を差し押さえる(※郵政改革法案が通って国営に戻った場合)(追記:組閣に時間をかけているのは、この法案を通すべく会期を延長する口実にするためですな。大臣ほとんど再任とは……そんなことのために政治空白期間を作るとは、呆れますよ)なんてことだって、選挙を経ることなく首相を替えることで済まされてしまう政治になってしまいかねません。そのたびに国際的信用を失い続け、国民の苦しみは増える一方になっても、ずっと「選挙なしの首相交代」で騙され続けるつもりですか?こんな悪循環は、いい加減、私たちの手で断ち切らないといけませんよ。断ち切る方法は、首相が交代するというなら新首相は私たちの投票によって選ぶというルールを確立すること、すなわち衆院の解散総選挙を実施させることです。私や野党が求めている今夏の解散総選挙っていうのは、そういうことなんですよ(党利党略もありますけどね)。
 
 ま、いいんですけど。民主主義は多数決ですから、多数が騙され続けるのを望むならそれが「正しい」ってことなのでしょうし。
 私はこんなことを許してはいけないと思うので、夏の選挙で「こんな新政権は許さない」と意思表示させていただきますよ。衆参同日選挙が望めないなら、せめて解散総選挙が早まるよう投票したいと思います。

責任の取り方

 鳩山首相が、今日午前中に急遽開かれた民主党両院議員総会で辞意を表明、夕方には記者会見で公式に辞任すると表明しました。
 またも首相辞任ですか。安倍首相が辞任、福田首相が辞任、麻生首相は衆院解散して選挙敗北で辞職……「こんな短命政権が続くのはイヤだ」という国民の思いを受けて交替したはずの新政権が、それら“短命政権”より短い8ヶ月で政治を投げ出すんですな。しかも今回は、短期の首相交代劇をさんざん批判していた人たち、すなわち民主党議員主導でのリーダー引きずり下ろしです。自民党議員による麻生首相引きずり下ろしに乗じて自分たちが政権を取ったってこともすっかり忘れているわけですな、彼らは。
 もちろん、国民が鳩山首相を見放したってのは大きいですよ。私も鳩山政権を批判してきましたし、実際鳩山由紀夫という人には日本の首相を務めるだけの資質はなかったと言わざるを得ませんし(「政治とカネの問題が原因」とか言ってる人もいるようですが、そんな次元じゃない。政治家としてすらなってないと、国民が気付いたんですよ)。
 しかし、昨夏の総選挙で、その国民の多数は、鳩山由紀夫という政治家に日本国首相を託したんですよ。そうするために、政権交代を望み、1人1人の民主党衆議院議員候補にも投票したんですから。何より、鳩山由紀夫という政治家を自分たちの代表に選んだのは誰ですか?あなたたち民主党議員でしょう。そういう存在を、次の選挙で勝てそうにないからってこうも簡単に切り捨てるとは、どういう了見ですか?民意を無視し、自分たちの責任をも放棄し、それで鳩山由起夫という個人に責任を転嫁して終わりですか。裏で手を引いていると騒がれているもう1人のリーダー・小沢一郎の党幹事長辞任(というか、今回の辞任劇もこの“剛腕”さんの書いたシナリオでしょうけどね。民主党を離れているとはいえ石川知裕衆院議員に対しては責任追及しないあたりが何とも……)、北海道教職員組合(北教組)の違法献金事件で汚れたイメージがつきまとう小林千代美衆院議員の議員辞職も一緒にやって、新党首・新首相をたてさえすれば「党としての責任を果たした」とでも言いたいのですか。
 冗談じゃないぞ。
 この8ヶ月間の政権運営が失政だというなら、悪いのは政権全体であり、責任を取るのは与党全体です。あの公明党でさえ、昨夏の総選挙で政治責任を取りましたよ(自発的に取ったわけじゃなく、「取らされた」だけだけど)。こんな辞任劇程度で「責任は取った」なんて間違っても思うなよ、民主党の国会議員さん。それに、他人事のようにしている国民新党も、何もせず退場させられただけのくせに「筋を通した」などと威張っている社民党も同罪なんですよ。あなたたちのおかげで失った国益は、すぐには返ってこないんだ。ふざけるのもいい加減にしろ。
 
 とはいえ、こういう人たちに投票を通じて日本の政治を託したのは、我々日本国民に他なりません。私も昨夏の総選挙、小選挙区では民主党候補に投票しましたから、責任は私自身にも当然あります。
 その責任の清算も含め、衆院解散の上で今夏の参議院議員選挙と合わせて衆参同日選挙とし、国民の政治意思を改めて問うことが今回の騒動に対する一番の政治責任の取り方だと思うのですがね、私は。それは、昨夏の総選挙の前にあなたたち民主党が言い続けた「責任の取り方」でもあるのですから。

罷免したことは間違っていない

 今回の米軍普天間飛行場移設問題に伴って福島消費者相が罷免されたためか、以前書いた「辞任と罷免では大違い」という記事<こちら>に昨日1日だけでも(正確には数日前からなんですけど)大変な数のアクセスがありました。
なので、今回の罷免についても、私なりの意見を書いておこうと思います。

以前の記事は、安倍政権下で問題の多かった(といっても、今考えると現政権の大臣サマたちほどじゃない気もしますが)赤城農林水産大臣を罷免せず辞任の形にしてしまったのでは意味がないと書いたものでした。今でも私は、あの時安倍首相は罷免すべきだったと思っています。
一方、今回、鳩山首相は福島消費者・少子化担当大臣を辞任させるのではなく、罷免しました。福島さんが閣議決定に署名しないと言いながら辞任しないから罷免せざるを得なくなり、罷免に至ったようですが……この罷免という鳩山首相の判断は、正しい選択でした。遅きに失したんですけど、罷免したこと自体は間違っていないと思いますよ、私は。
罷免というのは以前書いた通り、首相が大臣に「お前、クビ」と言うことなのですが、そうそうあることではなく、福島さんは戦後5人目だそうです。だから「罷免するほどのことはないのでは」という意見も少なくないようですが、今回の福島さんは内閣を構成する大臣として全くもって罷免に値する行動、いや“暴走”をしていました。
たしかに、今回の共同声明は連立を組む上での“三党合意”に事実上反する内容であって、社民党党首でもある福島さんからすれば納得できないものだったかもしれません。
しかし、福島さんの立場はあくまで内閣を構成する大臣なんですよ。内閣総理大臣に任命された一大臣にすぎないわけで、その内閣総理大臣の方針に従えないのなら、自らの政治信念に従ってさっさと大臣をお辞めになり閣外に去れば良かった、いや去らなければならなかったのです。
にもかかわらず、福島さんは大臣職を辞することはせず、今月25日には閣僚達の批判を受けながらも単身沖縄県を訪問し、公然と内閣に反する態度を沖縄県知事に示しました。これだけでも十分罷免に値しますし(私が首相なら、この時点で罷免しています。また、この時点で罷免していれば、アメリカ政府に対して交渉に対する本気度を示し、ほんのわずかであれ信頼を取り戻すことができたかもしれないのですが……ま、そこまで考える頭があれば、こんなことにはなっていないか)、その後も罷免されるまで延々閣内にて「署名しない」のなんのと抵抗を続け……こんなの、ただの“駄々っ子”ですよ。これって「政治」ですか?「政治家」、それも政党党首である人間のすることでしょうか?責任ある大人の行為とは思えません。いくら「沖縄県民のためだから」と言ったって、真っ当な大人の社会では許されないことは許されないのです。こんな子供じみた行為は、ルール破りも甚だしく、サッカーでいうところの“一発レッド(カード)”=退場処分は当然のこと。内閣という合議体では退場処分を「罷免」というのであって、鳩山首相の判断は間違っていないと思いますね(罷免以外の判断は間違いまくりですが)。

社民党が本当に沖縄の人たちの声を代弁しているというのなら、鳩山内閣に参加する意味はありません。方針が判明した時点でさっさと出て、野党として正々堂々政権を批判すればよかったのです。なのに、そうしようとしなかった。なぜか?政治集団として幼稚にすぎるからです。これほどの幼稚さで、今の国際社会を渡っていけるなんてあり得ない。私企業ならとうに潰れてますよ、こんな会社。いつまでこんなことを続けるつもりなんですかねぇ。
民主党も、今回の共同声明こそが国益にかなうと見定めたのなら、さっさと福島さんと社民党に見切りをつけるべきでした。なのに、切り捨てることなく、追い詰められるまで暴走する大臣を罷免しなかった。なぜか?こちらは、社民党の選挙協力を得られなくなることが恐かったからです。幼稚ではないですけど、国益よりも目先の選挙のことしか考えず、ましてやアメリカ政府との交渉よりも選挙協力を選ぼうとしていた民主党執行部の態度は、子供じみているといっても過言ではありません。迷走する鳩山政権よりずっと罪は重い。政権を担う与党として、許されざることをしていますよ、彼らは。

政治は、子供の遊戯ではありません。しっかりした大人、責任ある大人の中から選び抜かれた人たちがしなければ、成り立たないのです。
が、前回の選挙で、我々日本国民はそんな子供のような人たちにこの国の政治を託してしまいました。その責任は負わなければならないですけど……あまりにも大きな代償を払わされている気がします。何とかしないといけませんな、本当に。

その「決着」すら悪用するか

 鳩山政権と民主党は、今日、郵政民営化を見直す郵政改革法案を6時間足らずの審議で委員会採決→通過させるという暴挙もやってのけました。
 たしかに、直近の総選挙で「郵政民営化見直し」は国民多数の賛成を得たと言えるかもしれません。
 しかし、その前の総選挙では「郵政民営化」を掲げ、対立した者に“刺客”まで送り込んだ小泉純一郎首相(当時)が圧勝しました。圧倒的民意を受けて成立した郵政民営化を見直すというのであれば、それ相応の手続を経なければならないのではないのでしょうか?
 その手続を省くべく、米軍普天間飛行場移設に関する共同声明に関する政治的混乱を、いわば“隠れ蓑”に悪用するとは……どこまで卑怯卑劣なんだ。しかも、法案成立を急ぐ理由がまたも「選挙のため」。郵便会社の労組(旧全逓)の選挙協力を確実にするためだけなんですよね。国民全体のためじゃなく、一部の人間の利益のためだけに無茶な政治をやっているわけです。官僚の天下りを叩くのも結構だけど、一部の人間に「利益やるから票よこせ」って点では、天下りを黙認していた昔の自民党の政治と何も変わらないんですよ?「コンクリートから人へ」って、「土建屋から労働組合員に利権を移動させる」って意味みたいですけど、皆さん本当にこれでいいんですか?
 
 これを暴挙だの卑怯卑劣な政治手法だのと感じるのは、私が郵政民営化賛成論者だからなのかもしれませんが……どうなんだろう。普通の日本国民としては、何とも思わないものなんですかね?
 私は一有権者として、腹が立って仕方がないですよ。

これが「決着」か

 今日、日米両政府が米軍普天間飛行場移設に関する共同声明を発表しました。
 移設先は米軍キャンプ・シュワブがある名護市辺野古崎地区と隣接する水域とし、結局のところ自民党政権下で作られた辺野古案と変わらないものとなりました。細部では違いがあるのかもしれませんが、「訓練の一部沖縄県外移転」が盛り込まれた以外に目新しいところはないのですから、「変わらない」と言っていいでしょう。具体的事項は先送りで、地元沖縄の理解は全く得られていないのですが、これが鳩山首相の言うところの「決着」なんですね。
 この結果は、前回総選挙において示された民意と相反するものですけど、日本国の国益という観点からはむしろ喜ばしいことだと私は思います。移転しようがしまいが今まで通り米軍を抱えることになる沖縄の方々には申し訳ないのですが、東アジア地域(特に中台関係)の安定のためには沖縄近辺に基地がなければならず、それを日本政府が認めることによってわが国の安全も保たれるからです。
 しかし、だからといって、「現行案は認められない」「普天間の部隊は(沖縄)県外に」と主張し、それによって前回総選挙で得票し、政権についてからも公言してはばからず、自ら設定した期限となる今月になってもなお言い続けておきながら、県外移設を実現しなかった鳩山政権と民主党の政治責任が消えることはあり得ません。
 今回の基地移転交渉を通じ、日本政府は同盟国であるアメリカ政府の信頼を完全に失いました。さらに、アメリカ政府のお膳立てで何とか合意の形を取り繕えたわけで、返しようのない「借り」を作り、今後の日米交渉において今まで以上にアメリカのいいなりにならざるを得ない事態になってしまいました。「日米同盟の深化」だ?笑わせるんじゃない。「将来への禍根」どころじゃ済まないことをしてくれたんですよ、あなたたちは。
 その上、さんざん「米軍基地の存在は沖縄県民にとって負担である」と煽った上で裏切ったわけですから、自国民である沖縄の人々の政府に対する信用をも失いました。それだけでなく、政府として米軍基地の存在を「悪」と公式に認めてしまったわけですから、今後沖縄における米軍基地の存在意義を正当化することも不可能になりました。辺野古への基地移転交渉が進まなくなるどころの話では済みません。沖縄の人々の抵抗運動を抑える術を自ら捨て去ってしまったのですよ、あなたたちは。
 さらに、日米両政府による共同声明を発表したのに、一方で政府内での手続を進められない姿を世界中に晒してしまいました。内閣で合意していないのに、外国と合意したと言っちゃったわけですよ。最終的に福島消費者相を罷免して閣議決定し、体裁だけは整えましたけど、そんなことは声明を発表する前にしておくのが当然じゃないですか?遅くとも昨日の段階で罷免しておかなければいけなかったんですが……追い詰められるまで罷免しなかった理由は、いつもの「選挙のため」。与党である民主党は、暴走する福島消費者相や社民党ではなく自らの代表が総理大臣を務める政権を批判していましたからねぇ。アメリカ政府との約束より選挙が大事なんですから……こんな政府を、アメリカ以外の諸外国もどうやって信じればいいんでしょう(中国は除く。鳩山政権が今日の決着に拘った理由は、温家宝首相来日が迫っているからです。アメリカよりも中国が大事ってんだから、信用してもらえるでしょうね。“忠実なる下僕”的な意味で)。日本国の国際的信用を果てしなく毀損しましたよ、あなたたちは。
 これらの取り返しのつかないことに対し、どう責任を取るおつもりですか?
 
 記者会見を見る限り、鳩山内閣は総辞職もしないでしょうね。社民党との連立解消もしないのでしょう(社民党の側から離脱することはあるかもしれないが)。ま、民主党の無能っぷりは日銀総裁人事の時からわかってたことなんですけど。
 民主主義国家である日本国政府の行いは、どんなものであれ、最終的には主権者たる国民の責任です。政治的責任は法的責任とは異なり、罰せられることはありません。それを裁く者があるとすれば、我々主権者たる国民1人1人しかいません。そして、裁く機会は国政選挙、つまり今夏の参議院議員選挙です。
 今回の鳩山政権の行いに怒りを覚えたのなら、きっちり投票し行動で示しましょう、日本国民の皆さん。私たちにできる責任追及は、投票所へ行って、投票用紙で意思表示するしかないんですから。