「超時空要塞マクロス」はTVシリーズが1982年10月に開始、全36話が放送されました。全話じゃないけど、私は本放送をライブで見ていました。そして、劇場版「愛・おぼえていますか」は2年後の1984年7月に公開されましたが、これも劇場へ足を運び、私はスクリーンで観ています。当時はバルキリー大好き少年でして、特に劇場版のみ登場する輝専用VF-1Sが好きでしたね。
しかし、初代「マクロス」はSF面こそ画期的だったものの、結局のところ主人公・一条輝とリン・ミンメイと早瀬未沙の三角関係に終始する恋愛ものでしかなく、その関係も一条クンがいつまでたってもハッキリした態度をとらないもんだからダラダラと続いているだけで「薄っぺらなメロドラマ」と言っても過言ではない気がします(特にTVシリーズ)。したがって、人間の成長を描いている「(富野)ガンダム」と比べると稚拙に見えてしまうんですよね。そこが、どーにも好きになれず、実は初代「マクロス」には「(富野)ガンダム」ほどの強い思い入れはなかったりします。
とはいうものの、劇場版「愛・おぼえていますか」のDVDを買うのはこれが2回目w。最初に買った分は今回の再DVD化発表直後に売却し購入資金になってもらいましたけど、2回目は2回目。買い替えまでするのには理由があります。
まず第一は、内容面。劇場版「愛・おぼえていますか」はTVシリーズとは全く異なる完全新作(=別の話)でして、2時間という枠内に収めるためか、一条クンが物語終盤で「ずっと側にいて欲しいのは君(未沙)」と断言したり、TVシリーズでは鬱陶しいだけだったミンメイが最後に大人っぽい対応をしたりとTVシリーズのダラダラ感が相当薄れています。ここが個人的にポイント高いのです。
第二は、絵です。TVシリーズは作画が実に不安定で11話のように崩壊してしまった回まであったのですが、この劇場版はほぼ完璧。というか、私はこの作品こそ「セル画アニメの究極の作品」だと思っています。今のアニメはCGですから細かい描き込みも合成で作りやすくなってますけど、セル画はあくまで手描きです。人の手で描き込むしかないのですが、そうとは到底思えない描き込みが随所で、というより全編にわたってなされています。SDF-1マクロス艦体や艦橋内オペレーションルームの徹底的なディテール描写とか、“板野サーカス”全開の戦闘シーン、その他とにかく凄まじいっす。これは何度見ても感心するしかないですね。
第三は、これも絵なんですけど……早瀬未沙が超絶ビューティフルなのがたまりません!いやぁ、私はTVシリーズの時からミンメイが嫌いで「未沙さん支持派」だったわけですが、この劇場版では未沙のデザインがより美しくなった上にデザイナーの美樹本晴彦氏が直接関わっているからかほとんど作画が崩れず、もう最高っす、メロメロっす、完落ちっす。こんなに綺麗な女性だったら、3歳年上なくらいはガマンしちゃいますぅ!(私、年上の女性って実はダメなんす。自分が18の時の21歳の女性というと……経験則からいくとムリっぽいなぁ。でも、相手が未沙ならOKっすよ、ええ、たぶんw)。
第四は歌。ボドル基艦艦隊を5分で葬り去る「愛・おぼえていますか」も好きなんですけど、エンディングで流れる「天使の絵の具」が最高にいい曲なんですよ。この曲のために飯島真理さん(ミンメイの中の人)のCD買ったくらいですから。ここもTVシリーズと違うところですな(TVシリーズでのミンメイの歌は好きじゃなかった)。
うーむ、こんだけ魅力的と感じているのだったら「実は初代マクロス好きなんじゃねーの?」って感じですなぁ。なんだかんだ言っても、この劇場版に限っては好きなのでしょうね。作品紹介だけで長くなりすぎたので、今回のメモリアルボックスについては「その2」で<こちら>。